大宮課長は今日もいじわる
気がつくともう7時40分を
越えたところで、
辺りを見回すと
もう若手の男性社員が数人しかいない。
私の島には、誰もいない。
会社の方針で
何もなければ7時には帰るように
きつく言われている。
私は通常六時半には帰るけど、
今日は帰れそうにない…。
どうしよう…
そもそも私が一週間でやる
仕事の量じゃん、これ…
途方に暮れていると、
山田部長と大宮課長が現れた。
どうやら他のフロアで小さな会議があったらしい。
「南くん、まだいたのかい?」
山田部長が、私のデスクを覗きこんだ。
「あー…はい。今日は徹夜かもです…」
「徹夜なんてだめでしょ。
私が上から怒られるじゃあないか」
山田部長は困ったなぁとため息をつく。
「部長、僕が何とかしますので、
気にせずお帰りください。
今日、お孫さんの誕生日会なんですよね」
そういったのは大宮課長だ。