私の名前 ~After~
「…お前、だれ?」
…お前こそ誰だよ。
ってか、鈴音に触んな。
「別にお前に名乗る義理ないから。
…って、鈴音離せ。」
俺の言葉を聞いて、さらに鈴音を隠した。
「ねぇ、待って。」
そんな鈴音の声が聞こえてきたが、俺と男はにらみ合ったまま動かなかった。
「やだね。
なんでお前に鈴音を渡さなきゃなんねぇんだよ。」
…普通にムカつく。
「ねぇ!待ってってば!」
そう言いながら、俺と男の前に鈴音が出てきた。
「鈴音、前に出てくんなよ。」
男はそう言いながら鈴音を後ろから抱きしめた。
「っ…おいっ」
男は得意げな顔をして、俺を見てくる。