私の名前 ~After~


「仕事することはこの先、鈴音ちゃんと一緒にいるために大切なことだと思う。
…でも、それで自分の大事な彼女が悲しんでたら意味ないだろ?

お前だったらどうする?」

そんなの決まってる。

「鈴音の方が大切だから、新しい仕事を見つける。」

だろうな、と言いつつまだ呆れ気味の朔久。


「今、鈴音ちゃんが悲しむ環境を作ってるのはお前だぞ。」

…は?

……はぁ!?

なかなか感情が顔に出ない俺が、今は表情豊かな自信がある。

考えに考え抜いて、出てきた答えが一つ。


「……まさか…。」

考えたくなかった可能性。


「…分かったか?

そうだよ。土屋さんだ。」


…やっぱりか。

俺と同期で仕事が出来て、美人だと有名なのが土屋 亜美(つちや あみ)だ。


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