私の名前 ~After~
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そして日本に帰ってきて2ヶ月。
毎日電話もメールもする。
それでも足りない。
会いたい。
触れたい。
あの綺麗な笑顔を見たい。
「…う!」
「……」
「…部長‼」
誰に呼ばれた声で我に返る。
俺を呼んだのは部下の藤田だった。
「珍しいですね、部長がボーッとしてるなんて」
「…まぁ、な。…で、なんか用事があったんだろ?」
「あ、頼まれていた資料できました。」
藤田が渡してきたのは、俺がこの前頼んだものだった。
「ありがとう」
「あ、俺も知らなかったんですけど、今日、新人が2人入るみたいですよ?」
…初耳だ。
俺は、何も聞いてないんだけど…。
あの常務は…何を考えてるんだ。
「2人があいさつに来たのをたまたま見たやつが、かなりの美男美女だって騒いでました」
…まぁ、全然興味がないから知らなくてもいいんだけど。
「…分かった。ありがとな」
その時の俺は朝礼であんなに驚くとは思ってもいなかった。