私の名前 ~After~


歩いてくる人を見て無意識に声を上げていた。

「こ、来ないでっ」

「っ…」

連夜が悲しそうな顔になったことで、罪悪感が生まれる。

一瞬、怯(ひる)んだ連夜だったが、再び私に向かってきた。

強く目を閉じた。

その瞬間、ギュッと力強く抱きしめられた。

「…っ、鈴音。…心配した。」

さらにギュッと抱きしめられる。

そこで気づく。
スーツのままであることに。

「鈴音ちゃん、俺と紗奈は出かけてくるね。」

連夜と一緒に朔久くんも来ていたようだ。

「…鈴音、大丈夫だよ。」

紗奈はそう言い残して、2人で部屋を出ていった。


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