モモちゃんに溺れる
「我慢?」

熱をもった頬と瞳で、俺を見つめるモモちゃん。

そのまま、白い華奢な手で俺の顔をつつむ。

「なにそれ。この期に及んで?」

俺の顔をつかんで引き寄せて、キスをする。

アルコールの味が残っている。

これだけで酔えたら、いいのに。

わけわかんないまま、終わったらいい。

こうやって考えてると、頭がおかしくなりそうだ。

「いや、それはそうなんだけど。」

当事者の俺が戸惑ってて。

高校生の、一番さかんだった頃さえ、こんなことにはならなかった。

もうちょっと、行為そのものに対してだった。

でも今は・・・

「なんか、溺れそう・・・」

モモちゃんにもっと近づきたい・・・。

なんで?今日あったばっかりの人なのに。



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