明日キミに聴かせたい

奈津から届いた猫が大の字になって寝ているスタンプを見て私は、ふっと思わず笑ってしまった昼過ぎ。

お弁当食べ終わってお腹が満たされたら眠気きちゃうもんね。奈津はとくに。と中学の頃、授業中に幾度も居眠りしている奈津を見た時の事をふと思い出したらクスッと笑えた。


そんな日を1日1日過ごしながら私は私のやり方で一歩一歩歩みを進めていった。


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そうして迎えた12月10日。

ついにコウのアルバムの発売日がやって来てしまった。

母は「大丈夫?」と玄関で母を見送る私に問いかけてきたけれど、私は笑顔で頷いて出かける母を見送った。

部屋に戻って部屋着から外出着に着替えても、鞄を手にしても、スマホをコートのポケットに入れても、玄関で靴を履いても緊張なんて、不安なんて生まれなかった。


行けると踏み出した一歩から私はぎゅっと手を握りしめながら歩みを進めた。

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