俺様ホストは 溺愛率100%
社員通用口を通り店の外に出ると、暗闇の中に人影が見えた。
「遅い!」
仁王立ちで前で腕を組み、眉間にシワを寄せた男の姿がー…
「…すいません」
社員通用口の近くの壁に寄りかかって待っていたのは、No.1ホストだという流星という男。
ていうか、勝手に待ってたのは貴方でしょ?
内心はそう思いながらも、仁王立ちで腕組みをしている姿を見て威圧感を感じ、思わず謝ってしまった。
「もう夜も遅い。家まで送る」
「!」
そうぶっきらぼうに流星が言うと、七海の手首を掴み歩き出す。
え!?
突然の出来事に、流星の後頭部と掴まれた手首を交互に見る。
「ちょ…ちょっと、待ってください!!」
大きな声を出し、掴まれた手首を強引に離した。
「なっ…何で貴方に送ってもらわなきゃいけないんですか!?」
てか、貴方が怖いんですけど!!?
掴まれた手首を擦りながら、流星に向かって言った。
すると、不機嫌そうな表情で流星が振り返った。