箱入り娘に、SPを。
ある日から、パタリと捜査一課の部屋から姿を消した三上くん。

彼のデスクは、ずーっとずーっと整理整頓された現状維持のままで、在籍はしているがまったくもってその存在は確認できない。

三日、一週間、二週間、一ヶ月、二ヶ月、三ヶ月、半年もいないのは、絶対におかしい。


定期的に課長のもとへ足を運んでいた。

「課長。三上くんはどこにいるんですか?」

このセリフを、いったい課長へ何度繰り返したことか。

私が真正面から尋ねるものの、課長は課長で悩ましげに眉をしかめて手を組んでいる。

「答えられないと言っただろう」

「同僚を心配してるだけなんです。生きてるかどうかだけでも教えてください」

「そりゃ生きてるよ!」

「どこにいるんですか?」

「だから、答えられないんだって」


────謎すぎる。



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