虚愛コレクション
揺らいだとしたのなら。その揺らぎが何なのか私には分からないけれど、畳み掛けるように言葉を吐きかけるだけ。確実に、あと少しの筈なのだ。
「未成年に興味がなくも無いんですよね?おにーさん煽れば食べてくれるんですよね?――……なら、どーぞ。私はただ、こんな馬鹿げたものを守りたくはないだけなのです」
「……何それ引くんだけど」
と、無表情で言われても笑みを浮かべるだけ。断るなんて選択肢、ない。与えさせない。
どうだっていい。良い子の私が清いままで居る必要など何処にも無くなってしまったのだから。
「もし、仮に貴方が嫌だと言ったとしましょう。私はここで、大声で叫びますよ?無理矢理連れ込まれる。って」
そのつもりだったのに、彼は悠然としていた。
「……脅しのつもりなの、それ。全然、脅しじゃないし」
腰を折って、私と同じ目線まで顔を下してくる。真っ直ぐな目の奥に私が映る。私が、映って居た。
「脅しって言うのはね、相手に全く逃げ場がないようにするものだよ。キスすらもした事がない中学生上がりの女子高生が、脅し掛けるなんて甘いね」
「……その中学生上がりの女子高生によくそこまで言えますね?」
「だって、知らないでしょ?今からする行為がどう言う事なのか。こっちが、それをどう利用できるか。その前に、今、どうやって逆に脅し返す方法があるのか」
知らない。予想すら出来る筈がないのだ。短い中でしか、私はまだ生きていない。