僕の事飼いならしてよ
陸君の腕が、私をぎゅっと締め付ける。

「待って……他の人に、見られたら……」

すると陸君は、ゆっくりと私から離れた。


「すみませんでした、先生。」

背中から聞こえてくる、切ない声。

謝るのは、私の方だよ。

ごめんね、こんなところじゃなかったら、私も思いっきり抱きしめているのに。

そう思っている間に、陸君は私の横を通り過ぎて、倉庫の入り口に移動していた。

「み、宮本君。」

手を伸ばすと、振り返った陸君は、ニヤッと笑った。


何?

今の笑い。

まさか、私が手を伸ばすのを、見破っていたような。

ええー!!

頭、良すぎるでしょ、陸君。


慌てて、倉庫の入り口へ行くと、陸君は職員室の入り口で、待っていた。

そして、また私を見て、ニヤリ。
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