俺の「好き」は、キミ限定。
 


「──あ、見つけた」


だけど気持ちとは裏腹に、咄嗟に出たのは、そんな、どこか抜けている言葉だった。

それでも俺はあの日、あの場所で……自分にとって"大切な人"になる彼女に声をかけた。

あのとき重ねた手の温もりは、これからもずっと忘れない。

いつだって眩しくてひたむきな君に、いつかこっちを向いてほしくて、ただ真っすぐに彼女を想い、追いかけた。


「それじゃあ、これからよろしく。──ミオ」


いつか君に、この想いを伝えたい。

きっと、君をどんなことからも守ってみせるから。

見上げた空は、よく晴れていた。

さぁ、ここから──僕と恋を、はじめましょう。








『僕と恋を、はじめましょう。』fin

< 288 / 288 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:134

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

愛のち晴れ 海上自衛官の一途愛が雨女を幸せにするまで
  • 書籍化作品
表紙を見る 表紙を閉じる
  「こんなに、誰かを愛おしく思ったのは初めてだ」 長い間、心に降り続いていた冷たい雨 ある日、偶然出会った海上自衛官の彼が 愛という名の傘をくれた 「大事にする。絶対に、傷つけたりしない」 海の香りがする彼は、広く大きな愛で 初心な心と体を包んでくれる その愛の深さに、 私はいつの間にか溺れていて―― *―――――**―――――* 漫画家を目指す超雨女と 晴れ男なエリート海上自衛官の 甘くて優しい恋のお話 *―――――**―――――*    
たとえ声にならなくても、君への想いを叫ぶ。

総文字数/180,208

恋愛(純愛)475ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
  「キミの声、俺にはちゃんと聞こえたよ」 まるで花に止まる蝶のように 優しく笑う、あなたとの軌跡 (……ねぇ、先輩) たとえ声に出せなくたって 伝えられる愛のカタチが ここにはあった * ・ ゜ + . :+* ゚ ゜゚ *+: 声を失った少女と 医者を目指す先輩の 淡く切ない恋物語 *:.。..。.:* 原題:最大級の愛を、君に贈る。 ★2016年9月25日に単行本で書籍化 ★2022年5月25日に文庫化 (書き下ろし番外編収録) ★2024年10月28日に再単行本化 (書き下ろし番外編収録) ●本編以外のショートストーリーは ファン登録していただくと 読むことができます  
はちみつ色の太陽

総文字数/156,290

恋愛(純愛)461ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
  「お前、熱いな……」 高校二年生の夏。 学校一、人気者な彼の 秘密を知ってしまった いつもはクールな彼のギャップに 驚かされつつ始まった 【 秘密の関係 】 「……本当は、羨ましかった」 ───今日も相変わらず、 太陽には手が届かない。 +*゚。*。゚*+―+*゚。*。゚*+―+*゚。*。゚*+ はちみつ色のキミとの 甘くてほろ苦い 青春ラブストーリー +*゚。*。゚*+―+*゚。*。゚*+―+*゚。*。゚*+ 第10回・日本ケータイ小説大賞 大賞・TSUTAYA賞・ブックパス賞 トリプル受賞いたしました りぼん増刊号にて、コミカライズ化 応援してくださった皆様のお陰です 本当にありがとうございました *総合ランキング1位感謝* ▶2016年3月25日ピンクレーベルより書籍化 (書き下ろし番外編つき) ▶2020年9月25日野いちご文庫化 (書き下ろし番外編つき) ▶2024年1月20日野いちごジュニア文庫化 (書き下ろし番外編つき) ※完結後の番外編は ファン登録者様限定で公開しています      

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop