俺の「好き」は、キミ限定。
「え、と……。あ……そうだ。ミオって、誕生日はいつ?」
「え……」
「いや……ほら、"お互いのことをよく知ろう"っていうなら、まずはそこから、かな?と思って」
何か話題を作らなきゃ、と思ったら、そんな質問しか思い浮かばなかった。
するとミオは、一瞬キョトンとしたあとで、すぐにハッとした様子で俺の質問に答えてくれた。
「じゅ、12月、26日です……!」
「え、クリスマスのすぐ後!?」
「う、うん。ほんとの予定日は25日だったらしいんだけど、1日遅く産まれてきたみたいで……」
言い終えてから、照れくさそうに笑うミオは、「家族にはクリスマスと誕生日、一緒に祝われるパターンだよ」と言葉を続けた。
「ユウリくんの誕生日は?」
「俺は、11月26日。ってことは、そうか。ちょうど一ヶ月違いだなんて、すごいな」
「確かに……! すごいね……!」
驚いたように声を弾ませたミオを前に、また顔が綻んでしまう。
誕生日が近いって、たったそれだけのことがこんなに嬉しいなんて、どうかしてる。