俺の「好き」は、キミ限定。
 


「あ……! で、電話……!」


そうだ。昨日はユウリくんとテレビ電話をしていて、その途中で眠くなって……。

慌てて確認したけれど当然通話は切れていて、それを、ほんの少しだけ寂しく思う自分がいた。


「起きてるなら、早く支度しないと遅刻するわよー」

「は、はーい!」


扉の向こうのお母さんに返事をしてから、ギュッと携帯電話を握りしめた。

通話が切れていたことが、寂しい?

──どうして今、私は寂しく思ったの?


「……っ!」


そのとき、そんな私の疑問に応えるように、携帯電話が震えた。

慌てて画面を開くとメッセージが一通届いていて、急いでそれを確認する。

【おはよう。もう起きた?】

ユウリくんからのメッセージだった。

また高鳴りだした鼓動に急かされるように、【昨日は寝ちゃってごめんね】というメッセージを送ると、すぐに返事が返ってきた。

 
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