俺の「好き」は、キミ限定。
 

【大丈夫。こっちこそ、長々と付き合わせてごめん。なんかミオの寝顔見てたらドキドキして、いつまでも寝れなそうだから、昨日は勝手に切っちゃった。……ごめん】


ユウリくんからの思いもよらない返事に、また胸が高鳴ってしまう。

私の心臓は、変になっちゃったみたいだ。

だって、こんなにドキドキするなんて──。

こんなの絶対、絶対、なんだか、変だよ。


「うーっ、もうやめっ! 学校行かなきゃ……っ!」


だけどそれ以上考えても答えは出なくて、私はベッドから飛び起きた。

そうして急いで朝ご飯を食べて家を出ると、駅までの道のりを一人、急いだ。

……今日は、なんだかいい日になりそう。

そう思うのはきっと、今もまだ、胸の高鳴りが消えないからだ。

天気は快晴。

ふと見上げた空には飛行機雲が綺麗な線を描いていて、なんだかとても、幸せな気持ちになった。


 
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