工業高校のイケメン達に愛されて【下】
なんで、こいつこんなにかわいいんだ。
緋奈の背中に回した腕に、力を込める。
これは、今日の最初の誕生日プレゼントだ。
「…緋奈。」
腕の力を緩めて、緋奈の頭上から名前を呼ぶ。
すると、緋奈は俺を見上げて首を傾げる。
「なぁに?」
「…今日、プレゼントめっちゃいっぱいあげるから。」
「……っ」
緋奈の髪に指を通して、俺は少し口角を上げた。
『いっぱい…抱きしめて、キス…してほしいな…。』
自分がお願いしたプレゼントのはずなのに、まだ少ししかあげていないのに、緋奈の顔は真っ赤だ。
「うん…っ!」
…真っ赤な顔してるなと思ったら、今度は嬉しそうな表情が加わって、首を縦に振った。
…今日1日、ちゃんと理性を保て。
緋奈の誕生日とクリスマスパーティがメインだ。
ふう、と一息吐いて、俺はソファから立ち上がった。