工業高校のイケメン達に愛されて【下】



「あ。」


「わお。」



坂口くんと陸くんも、あたしの首元を見て少し驚いたように目を見開いている。


どうしたんだろう?



「「「…キスマ?」」」


「…!!」


「…げっほ、ごほ!」



3人同時に戸惑いがちに発せられた声に、翔くんが勢いよくむせ返ってしまった。


あたしは血の気がサーっと引いたんだけど、見られた恥ずかしさで顔の熱が一気に上昇した。


や、やばい…!!


隠すの、すっかり忘れちゃってた…!!



「わ、あの、みんな、これはその…!!」



動揺しすぎて言葉にならない。


慌てて避けた髪を元に戻して、両手をぶんぶんと横に振った。


そして3人は同時に、むせ返っている翔くんをにやりと見つめた。



「翔、ヘンタイだ〜!」


「翔も緋奈ちゃんとそういう…なんか感慨深いっていうか、なんていうか。」


「翔お前…意外と大胆だな。」


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