工業高校のイケメン達に愛されて【下】



元気のいい陸くんのジャンケンの音頭。


ど、どっちが勝ったのかな?


後ろでジャンケンしている陸くんと横沢くんを前の席から背筋を伸ばして覗き込んだ。



「…うわぁぁあっ!!!」



覗き込んだ瞬間、残念そうな、えらく落胆した声が…。


その声の主は、陸くんで。



「陸、マジかよ…」



がっくりとうなだれている陸くんの隣の机に乗っかって座っている滝本くんが驚いたような声をあげた。



「負けたあ〜!!」


「ふっ。やったー俺の勝ちー♪」



拳を作って床にドンドン叩きつけている陸くんとは裏腹に、横沢くんはピースサインを掲げてニカッと笑っている。


陸くんたち4人からスッと立ち退いて、横沢くんがあたしの隣の席へと戻ってくる。


< 44 / 337 >

この作品をシェア

pagetop