工業高校のイケメン達に愛されて【下】
「えへへ、緋奈ちゃん驚いたー?」
陸くんはあたしから離れて、ぽかんとした顔のあたしを見下ろした。
う、うん、たしかに驚いた…。
今度は、坂口くんが口を開いた。
「俺ら緋奈ちゃんを1人にしたくなくてさ。明日からの文化祭準備も、最後まで残るから。」
「え、本当…?!」
「あたりめーだろ。お前が実行委員だから残るんだからな。感謝しろよ!」
「いたっ!」
滝本くんは偉そうな口調でそう言って、あたしの頭を小突いた。
みんな…。
「ありがとうみんな。絶対絶対、楽しい文化祭にしようね!」
やっぱり、みんなは優しい。
この4人と一緒に絶対に文化祭を成功させたい。
なんだかとっても楽しみになってきた。
「それと…緋奈ちゃん…。」
すると今度は、坂口くんがまた口を開いた。
さっきの優しい表情とは違って、なんだか少し神妙な表情だ…。
「なあに?坂口くん…?」