さよなら崩壊都市
白い月
それは、深い深い夢だった…

……っここどこ?こんなとこ、見たことないよ。
私の目の前に広がっているのは、薄暗い病棟らしきフロア。明かりさえついてないが、窓から見える白い月が不気味に光っていた。
本当に不気味。自分の足音さえ何だか怖い。
とりあえず歩いてみるか…
すぐ右側にあった扉を開いてみると、中にはベッドが並んでいて、短い電子音がピッピッピッピッと等間隔で鳴り響いていた。
ふと見上げた窓は、白いカーテンがふわふわなびいていて、外に浮かんでいたのは
貼り付けたような真っ白い3日月があった。
3日月だけ。空も地面もなにもない…?!
ただただ真っ白な空間に浮かんでいる。

嘘だ。こんな事ありえないよね?
まさか空が真っ白で月もキモい……

いや、これは夢なはずなんだ。
きっと夢だ。
早く覚めれば良いのに…!

ここ、気持ち悪い。出て他の所を回ろうかな。
病室を出た私を、白い月が静かに照らしていた。
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