溺愛総長様のお気に入り。
「ええっ!?」
なにをされるの?
体を起こすと、肩を押し戻された。
「いいからそのまま」
「……」
も、もしかしてこれで腹筋しろっていうの……?
でも周りを見ても、そんな体制になっている男の子なんていない。
やっぱりそこは恥じらいがあるのか、みんな足の脇に座って、足を首を押さえている程度なのに。
どうしてこの人は堂々とあたしにまたがってるの!?
「じゃあ計測はじめるからな」
煌くんはストップウオッチをセットし、あたしの膝を立てると、その上に腕を乗せてジッと視線を注ぐ。
……カウントは始まっちゃってる。だけど、体を起こすことができない。
だ、だって。
煌くんの顔が近すぎて体があげられないんだもん。
今体を起こしたら、超接近だよね?