溺愛総長様のお気に入り。
煌くんファンの子があたしを……?
女の嫉妬は怖いって、千春ちゃんに言われたばっかりだ。
「わー、震えちゃってるよ」
「たまにはこういう初々しいのもいいな」
あたしの顎を掴んでいる男は舌なめずりをすると、もう片方の手で自分のシャツのボタンをすべて外していく。
やだ……やだよ……あたしどうなるの……っ。
だれか助けてよ……!
……誰か…………煌くんっ……。
なぜだか、脳裏に煌くんの顔が浮かんだ。
そのとき廊下が一気に騒がしくなって。
次の瞬間、ものすごい音とともにこの部屋のドアがぶち破られた。
「ああっ!?なんだあっ!?」
今まさに、あたしを押し倒そうとしていた男が振り返った途端、飛び込んできた黒い影に吹っ飛ばされる。
……!?
「てめえら何してんだ!!!」