溺愛総長様のお気に入り。
それは、自然な気持ちだった。
煌くんに向けて……というよりは、突然目の前に素敵なものを見せられて、心の声が漏れてしまったような。
「……」
すると、目の前の煌くんが今度は固まってしまった。
あれ?どうしたのかな?
バイクのライトに照らされた顔は……赤く染まってる?
そういえば、さっきもこんな風になってたっけ。
「煌、くん……?」
目の前で、手ひらひらと振ってみる。
すると、ハッと我に返ったような顔をして。
「惚れ直した?」
なんて、いつもの煌くんに戻って。
「は……。……っ!?」
うっかりはいって言いそうになっちゃった。
ううっ。
戻ってくれたのはいいけど、相変わらずイジワルだよ。
それって、惚れてる前提で聞くことだもんね。