溺愛総長様のお気に入り。


そうだとすれば。


これは、あのときの続き……?


あたしはまたからかわれてるの?


あの時とは違い、甘い言葉をささやいて、あたしをその気にさせて。


『ブス』だの『でこっぱち』だのしか言えなかった小学生時代とは違って、手段を変えてあたしをからかってるの?


そう思ったら、体が冷たくなって手が小刻みに震えた。


いままで抱いた気持ちが、ガラガラと音を立てて崩れていくようだった。



「愛莉ちゃん?」



肩を揺さぶられてハッと気づく。


目の前には、いぶかし気にあたしを見る桜子ちゃんがいた。



「あっ…」


「どうしたの?」



その様子からは、何度もあたしを呼んでいたみたい。



「あ、ごめんねっ……」


「顔色悪いけど……大丈夫」



桜子ちゃんが、二重にも三重にも見えた。

目の前がクラクラして、頭がどうにかなっちゃったみたいに。
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