溺愛総長様のお気に入り。

南里くんに彼女ができたら、あたしもそうなのかな。


寂しいって思うのかな。


幼なじみに好きな人が出来るって、また特別な感情があったりするのかもしれない。



「……うん」



だからこそ、嘘はつけない。


南里くんは特別で、何でも話してきた人だから。


南里くんは……覚えてるかな。



「あたしが男ギライになったきっかけ、覚えてる？」


「なんだよ急に。そうだな……そいつ、転校したんじゃなかったっけ？」


「うん、そうなんだけど……」



その様子じゃ、まったく知らなそう。



「それが、煌くん……だったみたいなの」


「は？それ、どういうことだよ」



予想通り目を丸くして驚く南里くんに、桜子ちゃんから聞いたことを話してしまった。


今でも、頭で整理できないままに。