溺愛総長様のお気に入り。
「……ああ……ああ」
南里くんは相槌ばかりで、どんな会話をしているのかよくわからない。
絶対にあたしの何かを言ってるんだと思うと気になってしょうがない。
「そーだったらどうすんの?」
南里くんの言葉だけを拾っても、会話の中身はつかめず。やきもきしてしまう。
なにを話してるんだろう。
トクン……トクン……。
ただ見守るしかできないあたしにとんでもない言葉が届いた。
「俺が愛莉を好きだったらどーすんの?」
えっ!?
な、なにっ!?
突然聞こえた突飛なセリフに、ベッドの上で思わず腰を浮かせた。
南里くん、なんてこと言ってるの!?
冗談だよね?
動揺するあたしとは真逆に、南里くんはあたしの目をじっと見つめながらまた口を開く。
「……上等だし」