ツインテールの魔法
「お前らが一番怪しいよな」
「ちょっと待ってよ!なんで、自分で作ったものを壊さなきゃいけないの!」
「作ったけど桃城のことが嫌いでーみたいなー?」
「それなら藤宮さんでしょ!転校初日に夏音ちゃんにあんなことして!」
クラス全員の視線が後ろにいる麗に集まる。
麗は毅然としているように見えるが、あの日のことを思い出していて固まっていた。
そんな状態を見て、夏音はこれ以上逃げてはいけない、あのときのやり直しをするチャンスだと思った。
教卓の上に立ち、大きく息を吸う。
「うるさあい!」
教室は一気に静かになり、麗を責めていた視線が夏音に集中した。
「うーちゃんがやった証拠がないのに、疑わないの!」
そう叫ぶ夏音は、立ち直っているように見えた。
紘は喜ばしい反面、蒼羽に負けたような気がしてならなかった。
「で、でも、夏音ちゃんは藤宮さんに……」
「だってノン、うーちゃん助けられなかったもん。嫌われて当然だよ」
夏音はそう言いながら教卓から下り、教室後方にいる麗の前まで歩く。
足を止めると、夏音は麗に笑顔を向けた。
「うーちゃん、嫌いって言ってくれてありがとう」
まさかの言葉に、教室にざわめきが走る。
「な、にを……」