時のなかの赤い糸
ギュッとかたく手を繋いだ二人は、
――――――――ガタンッ
と、言う音に振り返ると、近藤たちが、しょうじを倒して、「しまった」という表情で笑っていた。
「もー、なにやってんですか」
永倉は、笑いながら立ち上がると遥も立ち上がらせて広間に戻った。
「なぁ平助」
「何?新八さん」
適当に座った永倉と藤堂は、酒をグイッと飲み干した。
「どっから見てた?」
少しイラついた様子の永倉に、藤堂は冷や汗を流して「さぁ?」と首を傾げた。
「ま、いいけどな」
可愛いい遥を見られちまったなぁ。と、永倉は思いながらまた次の酒を飲み出した。
ふと、遥を見れば、原田と山崎と座って話していた。