時のなかの赤い糸


屯所に戻った二人は、屯所に流れる気まずい雰囲気にすぐ気付いた。




「ど、どしたんですか?」



平隊士の稽古を見ていた藤堂に遥は聞いた




「あぁ、さっきね、山南さんが土方さんと近藤さんに休暇が欲しいって頼んだんだけど……」



「……けど?」



ガツガツがつ!!


足音と共に遥と藤堂に雷が落ちた。




「私語はなしだ!!!!次に話せば切腹っ!!!」




雷を落としたのは土方。

物凄い眉間の皺が苛立ちを示していた。



(こ、こわっっ)




土方はイライラを募らせたまま縁側をガツガツと歩いていった。




「………土方さんっ!!」




遥は耐えきれなくて土方を追いかけた。




「なんだよ」


「えっと。最近笑いました?」



遥は言ったあと、しまった。と口を閉ざした。



「は?俺はいつも笑顔じゃねぇか」



土方の笑ったのはニヤリ。




見回りからちょうど帰った沖田がその表情を見て身震いした。





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