時のなかの赤い糸
数えきれないほどの星の中で
その中の一つの星を同じ時に見てることが奇跡で
この先のことなんか全て忘れるように遥は記憶いっぱいに今を目に焼き付けた。
「一番大事」
そう呟くと、こないだの女の笑顔を思い出した。
遥にとって、一番大事は
“今”だと、遥も負けないくらいに笑った
数えきれないほどの星の中で
その中の一つの星を同じ時に見てることが奇跡で
この先のことなんか考えられないように記憶いっぱいに“今”を心に焼き付けた。
今、一緒にいるのは永倉。
今、愛しているのは永倉なんだ。
と、遥は永倉の肩に寄り添うと、永倉はもっと引き寄せるように遥の肩を抱いた。
「愛している」
数えきれないほどの人の中で
1人しかいないあなたと巡りあえたことが奇跡で
数えきれないほどの人の中で
“愛している”を言われたいのはあなただけ
だと、遥は永倉に強く強くすがりついた。