時のなかの赤い糸


「女物だぜ?喜べよ」




原田が遥の背中に手を回した。



「こら!昨日新八さんに手をだすなって言われたでしょ」



その原田の手をパチンと藤堂が叩いた。



「はいはい」



「永倉さんが見たら怒りますよ」




沖田まで言うものだから、原田は渋々腕を組んだ。




「…そういえば、原田さんってあたしが女なの知ってたんですか?」



昨日、あのあと永倉に聞いたら、原田はもとから知っていたのことだった。




「うん。俺は女のことはなんでも分かるからな」



なんて自慢気に原田が笑って、遥は可笑しくて笑った




「笑うなよι」



「すいませんιくくっ…
い、いつから気付いてたんですか?」





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