カタヲモイ、解消シマス。
「なにそれ。奪っておいて返すって? 自信なくなった?」
「そんなんじゃないよ。ただ、わたしは、そんなに物事を冷静にみれるあなたが凄いと思うし悪い人には思えない。手段はもっと選んでほしいけど、あの子の望み、叶えようとしてたわけだし」
あーもう。
悪魔がいい人のわけないだろ。
僕のこと色眼鏡で見すぎ。
これまでどれだけ君たち人間にとって酷いことしてきたか知ったら僕の顔も見たくなくなるよ?
「その望みを育て、奪い取るために叶えてあげていたとしても同じことが言える?」
「……え? ごめん。よく聞こえなかっ――」
「お待たせしました」
マスターが運んできたのは苺とチョコレートソースのトッピングされたパフェだった。
「イズモくん、意外とかわいいの食べるんだね。甘党?」
「僕が食べるわけないだろう」
今、僕の顔がそれを見て引きつっていることを考慮すればわかるだろうが。
見ているだけでムカムカする。
「これは、可愛らしいお嬢さんへ。私からのプレゼントです」
「いいんですか!?」
「もちろんですよ」