お前なんか×××!!!
私が泣いてる事に気づいた三神君が、私を無理やり人通りの少ない廊下に連れていく。

…私を追いかけてきた仁が、それを見てしまった。

でも、そんなこと気づくはずもなかった。

…。

「は、離して三神君。私は大丈夫だから。仕事戻ろう、ね?」

「大丈夫なら、なんで泣いてるの?」

「あぁ、これは全然大したことなくて。心配かけてごめんね?早く戻ろう」

「ホントに大丈夫なの?」

三神君の言葉に、何度も頷いて見せた。

「…そっか、楓ちゃんがそう言うなら…仕事戻ろうか?」

「はい、戻りましょう!」

元気にそう言って、それぞれ仕事に戻った。

…それからしばらくして、資料室の整理を終えた仁が戻ってきたが、私は目すら合わせなかった。

仁もまた、私を見ようとはしなかった。

…。

ランチ、その話を聞いた友美は、盛大にため息をついた。

「もう!何やってんだか」
「だって」

「だってじゃない、もう、見てらんない。私に考えがあるから。従ってもらうわよ」

「…なんか、凄い不安何ですけど」
「大丈夫!あんたより、頭は良いから」

そう言って、友美はニヤリと笑った。
< 30 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop