ビロードの背中
「言ったな。

――では、せっかく二人で来たんだもの。

本音ブッチャケトークショー!

私の質問に何でも答えてもらうわよ。」



私は拍手をし、軽くはしゃいだ。


「えー。全然やりたくないで~す。」


彼もふざけて、右手を上げて答える。



「どうして?

聞かれて困ることあるの?

この10歳も年上のお姉さんに。

なんでも相談に乗りますよ。」



彼はビールを一口飲むと、私をまっすぐ見た。



「ところで、姉さんへの質問も、答えてくれるのでしょうか。」


お酒のせいか、少し目が潤んでいて、眠いような、すがるような目。

年下・・・しかも男のくせに、なんて色っぽい目をするんだろう・・・。

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