12月の春、白い桜が降る。
今日は委員会があったため、いつもより少し帰りが遅れてしまった。

帰る頃には日が傾いていて、気温も昼よりまた一段と寒くなっている。

このままひなたが病気で死んでしまうまで、顔を見ることが出来ないのだろうか。

そんな事を考えながら、またいつものあの公園へ向かった。


そういえば、僕はどうしてこの公園へ通いだしたんだろう。

こんな公園自分で見つけた記憶もないし、
幼い頃に離婚した父親に連れてってもらったのだとばかり思っていたが、

父と三人で暮らしていた頃は千葉の方に住んでいたため、父親に教えて貰ったわけじゃないことに気がついた。


じゃあ、一体どうして…。
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