好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
剥がしのスタッフが俺の両肩をつかんで、出口へ押した。
俺はほのかが見えなくなるまで、まっすぐあいつに視線を向けていた。
「待って、蒼……!」
ブースの中から、ほのかの声が聞こえた気がした。
俺はブースに戻ることもできず、スタッフの誘導に従って荷物を受け取り、人の流れにそって歩き出した。
「蒼!」
あいつの声に振り返る。
あいつはブースの外へ飛び出し、俺を追いかけていた。
衣装を着たままのほのかが、俺の前で立ち止まる。
周囲を歩いていたファンが、ほのかに気づいて足を止める。
俺たちの周りには、人だかりができていた。
俺はほのかが見えなくなるまで、まっすぐあいつに視線を向けていた。
「待って、蒼……!」
ブースの中から、ほのかの声が聞こえた気がした。
俺はブースに戻ることもできず、スタッフの誘導に従って荷物を受け取り、人の流れにそって歩き出した。
「蒼!」
あいつの声に振り返る。
あいつはブースの外へ飛び出し、俺を追いかけていた。
衣装を着たままのほのかが、俺の前で立ち止まる。
周囲を歩いていたファンが、ほのかに気づいて足を止める。
俺たちの周りには、人だかりができていた。