わたしは君を忘れない
花瀬へ
突然ごめんな。
花瀬に伝えたいことがあって手紙を出した。
きっと花瀬はこの手紙先生から受け取っただろう?
─なんで、知ってるの。
きっと花瀬がこの手紙を見てる時
俺もう花瀬とは違う世界にいると思う
ごめんな。急に消えたりして。
─どうしてっ…
俺ね、花瀬とデートする前から
知ってたんだ、俺の寿命長くないって。
だからかな最後に思い出が欲しかった。
何より最後に花瀬と過ごしたかったんだ。
隠しててごめんな。
─瀬戸くん…
俺花瀬のこと好きだった。
話していくうちに…仲良くなってくうちに
いつの間にか好きになってた。
花瀬は、俺のことどう思ってる?
─同じ気持ちだよ…ぐすっ
はは、花瀬もしかして泣いてない?
違ったらごめん。あの時
冗談でも消えるなんて言わないでって
泣きながら言っていたからもしかしたらって
思ってな。
─なんで、分かるのよ…瀬戸くんのバカ。
最後に花瀬に…結に伝えたい。
俺と一緒にいてくれてありがとう
俺と出会ってくれてありがとう
沢山たくさんありがとう
花瀬結さん、愛しています。
そして、さようなら。
幸せになってくれよ
瀬戸永久より


─うわぁぁぁぁぁぁん
わたしはたくさんたくさん泣いた。
永久くんとの思い出を思い出しながら。
< 16 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop