one Love 〜知らなかった恋する気持ち〜


何なんだ?

こんな朝っぱらから……。


仕方なくついていくと、純太とこころは中庭まで出てやっと足を止めた。

落ち着かない様子で振り返るこころ。

純太は振り返ると、俺の顔をやっぱり真顔でガン見した。


「何なんだよ? こんなとこまで連れてきて」

「今言わないと間に合わないから」

「は?」


唐突に始まった純太の話。

一体何の話が始まったのかと思うと、純太は白いため息を吐き出した。


「言わないでくれって言われてたから、黙ってたけど……」

「……?」

「桃ちゃん……今日実家帰るって」

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