Love of deadline

この男との出会いは、何かが特別というわけでもなく、今まで通り普通に出会って普通にヤった。


♪ピロン
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ユズさん、こんにちは、初めまして」

「ルイさん、初めまして」

「仲良くしてください」

「はい」

「良かったら会いませんか」

「いいですよ」

「LINE移動しましょう」

(QRコード)
「どうぞ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今見返しても別になんの変哲もない出会い系サイトの瑠伊とのやりとり。

この後はLINEに移って会う日と場所を決めて軽く電話したりなんだりで当日、という感じ。

なんでこの男と会うことを了承したのかって?
そんなのアイコンがかっこよかったから。
相手がメッセージを送ってきた理由だって、私のアイコンを可愛いと感じたから、ただそれだけだ。

私はネットで会う相手を決めるのに何か特別な理由があるわけじゃない、仲良くなって会う人もいれば顔だけ見てかっこいいと思ったらその場で会うことを決める人もいる、私はその後者。

そして当日、駅で服の色を教えられ、それらしき人に後ろから声をかけた。

「あの、ルイさん、です、よね?」

「はい、ルイです、ユズちゃん?だよね?」

「そうですよ!」

「写真より可愛いからびっくりした、行こっか?」

まず一言。かっこいい。うん、かっこよすぎる。
そしてこの女慣れよ。なにこの素敵な笑顔、二言目に可愛いとかもう、こんなイケメンにそんなこと言われたらニヤけてしまう。

などと舞い上がっていた。

そして、それと同時にこんな自分には不釣り合いで、この1度きりで終わりになるだろうと考えていた。

まさかあんなことになるなんて、この時は予想もしていなかった。
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop