停留所で一休み
私は会話中、一度も父の顔を見なかった。

そんな時だ。

「あっ、やばい!」

私は急に大きな声を出した。

「どうした!!」

父が心配そうに、携帯を覗く。

「もう少しで23面クリアなのに、充電が無くなる!!」

「は?」

「あっ、あああ~~~……」

私の携帯が今度は、ピーピー言っている。

「うっわ。最悪。」

仕方ないから、携帯をバッグの中に放り込んだ。


「バスが来るまで、あと何分?」

「あと…35分ってとこか?」

父は腕時計を見ながら、答えた。

「そんなにあんの?携帯も使えないで、どうやって時間つぶせって言うのよ。」

たまらなくて、私は曲げていた膝を伸ばした。

それを見ていた父は、ポケットからタバコを取り出すと、火を着けた。
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