停留所で一休み
第17話 応援
次の日の朝。

私が台所で朝ご飯を作っていると、克己は大きな欠伸をしながら、自分の部屋がある二階から降りてきて、洗面所に続く廊下を歩いていた。

ちょうどこっちを振り向いて、『お母さん、今日のみそ汁何?』って、聞きたそうな顔をしていた。

「ええええええ!」

代わりに聞こえてきた、克己の驚きの声。

「あ、おはよう。克己。」

「おはよう、姉ちゃん…」

「早く、顔洗って来なよ。」

「うん…」

普通に返事をするのに、強張った表情をしている。

「姉ちゃん……」

「な~あ~に?」

上機嫌で答えると、克己はゴクンと、息を飲んだ。

「…何の前触れ?」

「は?」

「何かが起こる前兆だろ?」
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