停留所で一休み
「まっ。今のまま子供を作る相手もいないんじゃ、一人も産めないわね。」

「嫌な事ばっか言うね~お母さん。」

「母親だから、言えるんでしょ。」

「あっ、そうですか。」


あーあ。

こう言う時だけ、親って言うのはうざったいよ。


「見てごらんなさいよ。一香の幸せそうな顔を。」

母に言われて、私は一香をじーっと、見つめた。

「やだ、お姉ちゃん。そんなに見つめないでよ。」

ほのかに頬を赤くする一香は、二児の母親になっても、女っぽく見える。

優しい旦那さんがいて、可愛い子供も二人いて、好きな時に実家に帰って来れる。

これぞ正に、幸せを絵に描いたような情景?


「ねえ、一香。」

「なあに?お姉ちゃん。」

「あんた、それで本当に幸せ?」

しばらく見つめ合う、私と一香。

「お母さ~ん。お姉ちゃんが変なこと言ってくる~。」

一香の呼びかけに、母がこっちを向いた。
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