停留所で一休み
お母さんといい克己といい、さっきからこの人と、やけに仲良くありません?

「それにしても、先輩と姉ちゃんが一緒にいるって、なんだか不思議な感じですよね。」

「そうかな?」

克己の発言を否定したのは、意外にも本村君だった。

「先輩といる時は、その場にいない、姉ちゃんの話をするのが常でしたから。」

「ちょっと、人がいない時に、何話してるの?」

なのに克己は、そんな事無視して何事もないように、話し始めた。

「そうだ、そう言えば……先輩がこの家に来て、一番最初に話した内容も、姉ちゃんの事でしたよね。」


はあ? 

私の事?


「そうだったわね。『俺、出海さんの同級生で』って……懐かしいわ~」

母も何か思い出している。

だからさ~。

私がいない間に、勝手に同級生話で、盛り上がんないでよ~。
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