停留所で一休み
その時だった。

「もしかして、先輩来てるの?」

玄関から、克己が大きな声を出した。

「先輩!本村先輩!」

「おう!!」

仕事中だと言うのに、克己はツカツカと家に入ってきた。

なのに、私を見て克己は、がっかりした顔。

「姉ちゃん。いたんだ。」

「当たり前でしょう。」

半分ふて腐れる私。

何なんだ。

知ってるでしょう、私がこの家に住んでる事。

そんな私を尻目に、克己は本村君の横に座った。


「久しぶりですね。」

「そうだな。元気だったか?克己君。」

「おかげ様で。先輩も元気そうですね。」

「俺の場合、元気だけが取り柄だからな。」

そして二人は、大笑いしている。
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