恋する24時 2

 どんどん言い当てられて

 自分の流されやすさや押しの弱さに

 自己嫌悪の嵐が襲う。



「……はぃ」




 何とも言えない顔で、加藤部長は頷いた。




「じゃあ、別れの原因は、浮気を疑われるような喧嘩が多かったりしますか?」



「……え、エスパーなのですか?」




 もはや、恥ずかしいを通り越して

 驚愕しかない。



 大きく息を吐いて

 加藤部長は

 真っ直ぐにわたしを見つめた。




「月森さん、……あなた自身は、とても優しくて料理も出来る素敵な女性だと思います、……でも」



「でも?」



「男限定なのかはわからないんですが、……フェロモンが強くて、独特の間と仕草で勘違いさせてしまうような所が、あるみたいです」



 ふぇろもん?

 独特の間? 仕草?

 それで、勘違いさせてしまう?



 言いずらそうに、遠回しに言う

 加藤部長の言葉に

 わたしは、固まってしまった。



 勘違いって?



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