恋する24時 2

 加藤部長に連れられて行った

 ショッピングモールの一画の

 ショップに入ると、スラリと背の高い

 店員さんが迎えてくれた。



 アシンメトリーに

 カットされたヘアスタイルが

 とても印象的な人。




「いらっしゃいませ~、……あぁ、圭吾本当に来たんだ?」



「頼むって、言ったろ? 月森さん、こっちがショップで働いてる友達の佐竹です」



「……今日は、宜しくお願いします」




 あわてて頭を下げると

 佐竹さんはマジマジとわたしを見て




「……あぁ、これはぁ~、圭吾が頼んでくるワケだ、……月森さんヨロシク、一緒に考えましょうね」




 挨拶してくれながら

 ショップの中にある服を何個か見定めて

 ハンガーごと次々と

 加藤部長に手渡していく。




「まずは……、こんなもんかな?」



「おい、俺は荷物持ちか?」



「取り合えず試着室の前にあるポールにかけてよ、あと二つくらい持ってくるから」



「はいはい」



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