恋する24時 2

◇ 男の人の怖さと…




「玉井先輩、この報告書の書き方なんですが……」




 初めて、新人を連れて

 2人で入った出張催事の帰りの新幹線。



 やっとゆっくり出来る~

 と、目を閉じた矢先

 隣にいる、海老くんに質問された。




「――…うん、催事内容と日別の売り上げ、後ここに、次回何があれば売り上げにつながるか、海老くんのコメントを書いてくれる?」



「はい、ありがとうございます!」




 真面目な体育会系で育った感じの

 熊みたいにデッカイ男の子。



 一生懸命だから

 つい色々教えてしまったけど

 一度では難しいのか



 やっぱり何回か聴いて来る。



 メモを取らせた方がいいか

 少し悩んでいた。



 アタシの時、どうだったっけ?



 こんな些細な事は

 さすがに可児先輩には聞けないよな。



 可児先輩の方も

 確か今日戻りだから、明日にでも

 すり合わせの時、時間とってもらえるかな?



 その時に、ちょこっと聞いてみよう。



 改めて、アタシは

 新幹線のシートに頭をつけて

 目を閉じた。



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