恋する24時 2
「お疲れ様です」
会社に着くと
戻りの営業さん達は誰もいなくて
波那先輩に催事報告書を提出するまで
海老くん教えて今日は終わりのはず。
「お疲れ様でした、初めての出張催事はどうだった?」
「はい、楽しかったですし勉強になりました、まだまだ緊張してて覚えきれるか不安ですが、帰ってノートにまとめてみます」
おっ、自分からノートと言うワードを
言ってくれて助かったな……。
デジタルでも
アナログでも確認できる媒体は
自分で用意してくれると助かる。
「うん、そうだね、流れとか押さえておくだけでも動きは違うからね」
「はい、ありがとうございます! それにしても思ってたより、書類が多くて驚きますね ……」
「そうだね、アタシも書類書くのが一番苦手だったよ」
「玉井さんでも、苦手な事ってあるんですか?」
本当に驚いたと言うような
大きな目をして
海老くんはアタシを覗き込んで言った。