僕は彼女の名前をまだ知らない
「でもさ……」

「ん?」


「私は結構、悪くなかったと思うな。」

「そう?
まあまあしんどかったけど。」


彼女は前を向いて歩き出した。
不思議と、心臓がバクバクしている。


「なんでも楽しいんだよ。
君が隣にいるから。」



ふふっ!と、笑いながら走り出した彼女を、僕は慌てて追いかけた。
もちろん、まだ心臓の音は、鳴り止んでいない。
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