しあわせ食堂の異世界ご飯3
それから温かいスープもあるといいだろう。
 しかしそれ以上に、なくてはならない存在がひとつ。
「バースデーケーキ!」
 どうせなら苺をたっぷり使った、可愛らしいデザインのものを作ってあげたい。しかし、今の時期だと苺は市場で売っていない。
 それだとショートケーキが作れないが――
「あ」
 昼間、エマが見ていたチラシを思い出す。
 魔法を使って作物を育てている商店で、苺はもちろん、ほかの種類の果物も取り扱っていた。
「そこに発注すれば、苺はもちろんだけどいろいろなフルーツを買える!」
 お値段は少し高いけど、ホールケーキひとつ分の苺くらいならば問題はないだろう。リズに喜んでもらう方が、何倍も嬉しい。
 そうしようと決めて、アリアはチラシを確認しにいくため部屋を出た。

 店舗スペースへ下りていくと、電気が消されて誰もいない。エマたちは自室で休んでいるのだろう。
< 140 / 201 >

この作品をシェア

pagetop